グルコシルセラミドをはじめとしたスフィンゴイド塩基を構成成分とする脂質であるスフィンゴ脂質が経口摂取する(食べる)ことによってどのように機能性成分として皮膚等の組織に作用するのかはいまだに多くの不明点が残されています。
動物実験を主体とした知見を基に、スフィンゴ脂質の消化と吸収についての概要が示されています。
これまでの研究は、主に動物実験を中心に行われ、スフィンゴ脂質の消化と吸収に関する概要が一部明らかにされています。
経口摂取されたスフィンゴ脂質は、消化管で特定の酵素によって分解され、一部は腸壁から吸収されます。その後、吸収されたスフィンゴ脂質は血液中に取り込まれ、体内で代謝される可能性が示唆されています。
さらに、一部のスフィンゴ脂質は血液循環を経て皮膚や他の組織に到達することが報告されています。しかし、具体的にはどの経路を通って皮膚に作用するのかや、その作用機序の詳細についてはまだ明確に解明されていません。
今後の研究により、経口摂取されたスフィンゴ脂質の代謝経路や組織への到達経路、そしてその作用機序についてより詳細な理解が進むことが期待されます。これにより、スフィンゴ脂質を含む成分が皮膚改善に果たす役割について、より深い洞察が得られるでしょう。
引用:日本栄養・食糧学会誌