パイナップル果実エキスの美容効果⑤ メラニン抑える作用
B16メラノーマ細胞を用いたメラニン抑える作用の検討を行ったパイナップル果実由来グルコシルセラミド食品素材についてメラノサイトを含むヒト皮膚三次元モデルでもメラニン抑える作用を検討をしています。
メラノサイト含有ヒト皮膚三次元モデルの培養系にパイナップル果実由来グルコシルセラミド食品素材を処方し、16日間培養後に産生されるメラニン量からメラニン産生抑制作用及び細胞の活性値から細胞毒性(細胞の増殖に影響がないこと)を検討しています。検討の結果、B16メラノーマ細胞使用時と同様に、パイナップル果実由来グルコシルセラミド食品素材の処方量に対し、濃度依存的にメラニンの産生量が減少したことが確認され、いずれの添加濃度においても細胞毒性を示さないことが確認されました。
続いて、より複雑なヒト皮膚の三次元モデルを使用して、より現実的な状況に近い環境での評価が行われました。ここでは、メラノサイトを含むヒト皮膚モデルにパイナップル果実由来グルコシルセラミド食品素材を処方し、培養後のメラニン量と細胞の活性値を評価しました。この結果、グルコシルセラミドの処方によってメラニンの産生が抑制されると同時に、細胞の健全性が保たれることが確認されました。つまり、メラニン抑える作用を追求する過程で細胞への影響が極めて限定的であることが示唆されました。
これらの研究成果から、パイナップル果実由来のグルコシルセラミド食品素材がメラニン抑える作用に有望な寄与を果たす可能性が示唆されています。その効果は、メラニンの産生を適切に抑制し、かつ細胞の健全性を損なうことなく実現できることが明らかになりました。このような科学的な根拠をもとに、今後はより実践的な応用に向けた展開が期待されます。
引用:粧技誌
監修
- 1965年群馬県生まれ、東京農業大学大学院農学研究科博士後期課程修了(博士)、日本学術振興会特別研究員、東京農業大学非常勤講師、高崎健康福祉大学助教授、教授を経て2012年4月東京農業大学教授。同大学院指導教授、
2021年4月より東京農業大学 学長に就任、
2023年7月より東京農業大学 理事長に就任
出身学校
1984年04月 - 1988年03月 東京農業大学 農学部 林学科(林産学コース) 卒業
取得学位
東京農業大学 - 博士(林学)
学内職務経歴
2012年04月 - 継続中 東京農業大学 地域環境科学部 森林総合科学科 教授
2016年04月 - 継続中 東京農業大学 (その他の組織) 東京農業大学「食と農」の博物館 館長
2021年04月 - 継続中 東京農業大学 学長
所属学会・委員会 等
1985年04月 - 継続中 日本木材学会
1988年06月 - 継続中 日本きのこ学会
1995年04月 - 継続中 日本炎症再生医学会
1995年04月 - 継続中 日本農芸化学会
1995年05月 - 継続中 応用薬理研究会
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