スフィンゴイド塩基ががん細胞のアポトーシス(自然死)を誘発させる仕組みについても研究が進んでいます。
がん細胞にスフィンゴイド塩基を作用させている実験系にカスパーゼ酵素の働きを阻害する薬品を加えたところアポトーシスが減少する結果となったことから、がん細胞のアポトーシスの流れのひとつであるカスパーゼ経路にスフィンゴイド塩基が関与していることが研究の結果示唆されています。
また、過剰に発現することががんの発生につながるとされるたんぱく質β-カテニンの量がスフィンゴイド塩基の添加濃度に依存的に減少していることから、がん細胞発現の経路ともなるWint/β-カテニン経路を介する制御系にも関与していると考えられています。
引用:オレオサイエンス