パイナップル果実エキスの美容効果⑥ 肌荒れ改善効果(3/3)

人為的な肌荒れに対するグルコシルセラミド配合製剤の塗布による改善効果を角層中のセラミド量の回復から評価しています。

被験部位から角層を採取し、採取した角層からセラミドを抽出し重量を測定します。

肌荒れ惹起前の角層中のセラミド量を100%として、惹起28日後のセラミド量から回復率算出し、グルコシルセラミド配合製剤を処置した場合と無配合製剤を処置した場合とで比較します。

被験部位にグルコシルセラミド配合製剤を処置した群では無配合製剤を塗布した群と比べ、28日後のセラミド回復率が有意に上昇する結果が得られました。

この研究は、肌の健康と美しさに関する重要な要素であるセラミドに着目し、特に肌荒れ症状におけるセラミドの役割を詳細に検討することを目的としています。

実験は、被験部位から角層を採取し、その後セラミドを抽出して重量を測定するという手法で行われました。肌荒れが引き起こされる前の状態を100%として、約28日後の肌荒れ後のセラミド量から回復率を算出し、グルコシルセラミド配合製剤を使用した場合と無配合製剤を使用した場合とを対比しました。

実験結果から明らかになったのは、グルコシルセラミド配合製剤を塗布した被験部位において、無配合製剤を使用した部位と比較して、約28日後のセラミド回復率が有意に増加したという事実です。これは、グルコシルセラミドの肌荒れへの対処における効果を示す重要な結果であり、セラミドの回復が肌の健康回復にどれだけ寄与するかを定量的に評価しました。

この研究の成果は、肌荒れによって減少するセラミドを補うことが肌の回復において有益であることを示唆しています。そのため、肌荒れ改善に向けたケア製品において、グルコシルセラミドの配合が有望なアプローチであることが明らかになりました。

肌荒れ改善効果3イメージ

引用:粧技誌

監修

江口  文陽
江口  文陽教授
1965年群馬県生まれ、東京農業大学大学院農学研究科博士後期課程修了(博士)、日本学術振興会特別研究員、東京農業大学非常勤講師、高崎健康福祉大学助教授、教授を経て2012年4月東京農業大学教授。同大学院指導教授、2021年4月より東京農業大学学長に就任

出身学校
1984年04月 - 1988年03月 東京農業大学 農学部 林学科(林産学コース) 卒業

取得学位
東京農業大学 - 博士(林学)

学内職務経歴
2012年04月 - 継続中 東京農業大学 地域環境科学部 森林総合科学科 教授
2016年04月 - 継続中 東京農業大学 (その他の組織) 東京農業大学「食と農」の博物館 館長
2021年04月 - 継続中 東京農業大学 学長

所属学会・委員会 等
1985年04月 - 継続中 日本木材学会
1988年06月 - 継続中 日本きのこ学会
1995年04月 - 継続中 日本炎症再生医学会
1995年04月 - 継続中 日本農芸化学会
1995年05月 - 継続中 応用薬理研究会