グルコシルセラミド配合製剤を摂取することに加え、同時に塗布することで紫外線照射惹起色素沈着部位のメラニンを抑える作用の向上が見られるかについて検証しています。
グルコシルセラミド配合製剤の摂取期間にグルコシルセラミド配合製剤とグルコシルセラミド無配合(プラセボ)製剤を摂取した際の肌の明るさ(L*値)の改善効果の報告がされています。
この研究は、内部からの補給と外部からのアプローチを組み合わせることで、紫外線照射によって引き起こされる色素沈着部位におけるメラニンを抑える作用をより効果的に引き出す可能性を探求しています。グルコシルセラミド配合製剤の摂取によるセラミド供給は、肌の保湿やバリア機能の強化に関与します。これに加え、同時に製剤を肌に塗布することで、直接的なセラミドの供給が色素沈着部位に行われることが期待されます。
実際の実験では、被験者は一定期間にわたってグルコシルセラミド配合製剤を摂取し、同時に別の部位にグルコシルセラミド配合製剤またはプラセボを塗布しました。この双方のアプローチを組み合わせることで、肌の明るさ(L*値)の変化が評価されました。L*値は肌の明るさや色調を示す指標であり、色素沈着の程度を客観的に評価する際に使用されます。
この研究の結果、グルコシルセラミド配合製剤の摂取と外用塗布の併用によって、色素沈着部位における肌の明るさの改善がより顕著に見られることが示唆されました。内部からのセラミド供給と外部からのセラミド補給が相乗効果を発揮し、色素沈着のメカニズムに対して総合的なアプローチが行われることが理論的に考えられます。この結果は、紫外線による色素沈着改善の新たな展望を提供し、美容製品の開発や肌ケアにおける斬新な戦略の一翼を担う可能性を示唆しています。
つまり、グルコシルセラミド配合製剤の摂取と外用塗布の組み合わせは、従来のアプローチを超えたアプローチとして、肌のメラニンを抑える作用を促進する有望な方法論とされています。この研究は、科学的な根拠に基づく美容戦略の進化に寄与する重要な一歩となるでしょう。
引用:粧技誌
監修
- 1965年群馬県生まれ、東京農業大学大学院農学研究科博士後期課程修了(博士)、日本学術振興会特別研究員、東京農業大学非常勤講師、高崎健康福祉大学助教授、教授を経て2012年4月東京農業大学教授。同大学院指導教授、
2021年4月より東京農業大学 学長に就任、
2023年7月より東京農業大学 理事長に就任
出身学校
1984年04月 - 1988年03月 東京農業大学 農学部 林学科(林産学コース) 卒業
取得学位
東京農業大学 - 博士(林学)
学内職務経歴
2012年04月 - 継続中 東京農業大学 地域環境科学部 森林総合科学科 教授
2016年04月 - 継続中 東京農業大学 (その他の組織) 東京農業大学「食と農」の博物館 館長
2021年04月 - 継続中 東京農業大学 学長
所属学会・委員会 等
1985年04月 - 継続中 日本木材学会
1988年06月 - 継続中 日本きのこ学会
1995年04月 - 継続中 日本炎症再生医学会
1995年04月 - 継続中 日本農芸化学会
1995年05月 - 継続中 応用薬理研究会
最新の投稿
- 2024年9月30日パイナップルセラミドの機能性パイナップルセラミドの肌のバリア機能に及ぼす影響
- 2024年8月27日パイナップルセラミドの機能性パイナップル由来成分のセラミドの可能性
- 2024年7月31日パイナップルセラミドの機能性パイナップルセラミドのメラニンの生成を抑えるメカニズム
- 2024年6月11日パイナップルセラミドの機能性パイナップルの保存方法と鮮度を保つコツ