グルコシルセラミドについて ④

生成について

セラミドは皮膚構造の中で主に表皮を構成する細胞であるケラチノサイトから産生されています。

ケラチノサイトは表皮の大部分を占め、最下層である基底層で分裂を繰り返しながら性状を変え有棘層・顆粒総・角層を形成している細胞です。
セラミドのみならず、脂肪酸やコレステロールなど多様な物質を産生し、保湿・抗菌・解毒機能を備えた脂質多層膜(ラメラ)構造を形成しています。

ケラチノサイトは多様な構造のセラミドを産生していることが知られており、
これらは上記の皮膚の透過バリア機能として働く他、免疫機構へのメディエーター(情報伝達)機能を持っていることが発表されています。

セラミドは皮膚の重要な構成成分であり、その生成は主にケラチノサイトによって行われます。ケラチノサイトは表皮の大部分を占める細胞であり、表皮の最下層である基底層で分裂し、その後有棘層、顆粒層、角層を形成しています。

ケラチノサイトは、セラミドだけでなく、脂肪酸やコレステロールなどさまざまな脂質を産生します。これらの脂質は細胞間脂質として皮膚の角層に存在し、ラメラ構造を形成します。ラメラ構造はセラミドの重要な機能の一つであり、皮膚の保湿効果やバリア機能の維持に重要な役割を果たします。

また、ケラチノサイトが産生するセラミドは多様な構造を持っていることが知られています。これらの構造の違いが、皮膚の透過バリア機能だけでなく、免疫機構にも影響を与えることが報告されています。特にセラミドが産生するスフィンゴシン-1-リン酸やセラミド-1-リン酸は、抗菌ペプチドの産生を調節するなど、免疫機能にも重要な役割を果たしているとされています。

さらなる研究により、ケラチノサイトがセラミドの生成をどのように調節しているのか、また異なる構造のセラミドがどのような生理活性を持っているのか、さらなる理解が進むことが期待されます。これにより、より高度な皮膚保護や治療法の開発につながる可能性があります。

ケラチノサイトの形状

引用:生化学

監修

江口  文陽
江口  文陽教授
1965年群馬県生まれ、東京農業大学大学院農学研究科博士後期課程修了(博士)、日本学術振興会特別研究員、東京農業大学非常勤講師、高崎健康福祉大学助教授、教授を経て2012年4月東京農業大学教授。同大学院指導教授、2021年4月より東京農業大学学長に就任

出身学校
1984年04月 - 1988年03月 東京農業大学 農学部 林学科(林産学コース) 卒業

取得学位
東京農業大学 - 博士(林学)

学内職務経歴
2012年04月 - 継続中 東京農業大学 地域環境科学部 森林総合科学科 教授
2016年04月 - 継続中 東京農業大学 (その他の組織) 東京農業大学「食と農」の博物館 館長
2021年04月 - 継続中 東京農業大学 学長

所属学会・委員会 等
1985年04月 - 継続中 日本木材学会
1988年06月 - 継続中 日本きのこ学会
1995年04月 - 継続中 日本炎症再生医学会
1995年04月 - 継続中 日本農芸化学会
1995年05月 - 継続中 応用薬理研究会