グルコシルセラミドについて ⑤

バリア機能とラメラ構造

人の皮膚は外界からの微生物や化学物質、紫外線など様々なストレスから生体を保護しています。
その皮膚の中でも最も重要な機能を担っているのが、表皮の最も外側のわずか20μm程の厚さの角層です。

角層は成熟した角質細胞が何層にも重なった層板構造をしており、その隙間をセラミドを主成分とした細胞間脂質がセメントのように満たしているラメラ構造を形成しています。

セラミドは親水性部分と疎水性の両親媒性を持ち、親水性部分に水を保持することができます。これにより角質細胞の結合だけでなく、肌荒れ等乾燥を防ぐ保湿効果など、バリア機能に重要な役割をはたしています。

人の皮膚は外界からの微生物や化学物質、紫外線などの様々なストレスから生体を保護する重要な役割を果たしています。この保護機能の中でも特に重要なのが、表皮の最も外側にある角層と呼ばれる薄い層です。

角層は成熟した角質細胞が何層にも重なった層板構造をしており、その間をセラミドを主成分とした細胞間脂質が満たしている特殊な構造を持っています。この構造はラメラ構造と呼ばれています。

セラミドは特殊な性質を持っており、親水性部分と疎水性部分を同時に備えています。そのため、セラミドは水分を保持する能力があります。この特性により、セラミドは角質細胞同士の結合だけでなく、肌の乾燥を防ぐ保湿効果など、バリア機能において重要な役割を果たしています。

このようなバリア機能とラメラ構造の相互作用によって、皮膚は外界の刺激から身体を守り、健康な状態を維持しています。セラミドの役割とその機能の理解は、皮膚の健康や疾患予防において重要な要素となっています。今後の研究によって、さらなる詳細なメカニズムが解明されることが期待されます。

バリア機能とラメラ構造

引用:生化学

監修

江口  文陽
江口  文陽教授
1965年群馬県生まれ、東京農業大学大学院農学研究科博士後期課程修了(博士)、日本学術振興会特別研究員、東京農業大学非常勤講師、高崎健康福祉大学助教授、教授を経て2012年4月東京農業大学教授。同大学院指導教授、2021年4月より東京農業大学学長に就任

出身学校
1984年04月 - 1988年03月 東京農業大学 農学部 林学科(林産学コース) 卒業

取得学位
東京農業大学 - 博士(林学)

学内職務経歴
2012年04月 - 継続中 東京農業大学 地域環境科学部 森林総合科学科 教授
2016年04月 - 継続中 東京農業大学 (その他の組織) 東京農業大学「食と農」の博物館 館長
2021年04月 - 継続中 東京農業大学 学長

所属学会・委員会 等
1985年04月 - 継続中 日本木材学会
1988年06月 - 継続中 日本きのこ学会
1995年04月 - 継続中 日本炎症再生医学会
1995年04月 - 継続中 日本農芸化学会
1995年05月 - 継続中 応用薬理研究会