グルコシルセラミドの皮膚改善効果と作用機序について 3

グルコシルセラミドをはじめとしたスフィンゴイド塩基を構成成分とする脂質であるスフィンゴ脂質が経口摂取する(食べる)ことによってどのように機能性成分として皮膚等の組織に作用するのかはいまだに多くの不明点が残されています。

動物実験を主体とした知見を基に、スフィンゴ脂質の消化と吸収についての概要が示されています。

グルコシルセラミドなどのスフィンゴイド塩基を構成成分とするスフィンゴ脂質は、経口摂取(食べること)によって皮膚や他の組織にどのように機能性成分として作用するのかについては、まだ多くの未解明な点が存在しています。

これまでの研究は、主に動物実験を中心に行われ、スフィンゴ脂質の消化と吸収に関する概要が一部明らかにされています。

経口摂取されたスフィンゴ脂質は、消化管で特定の酵素によって分解され、一部は腸壁から吸収されます。その後、吸収されたスフィンゴ脂質は血液中に取り込まれ、体内で代謝される可能性が示唆されています。

さらに、一部のスフィンゴ脂質は血液循環を経て皮膚や他の組織に到達することが報告されています。しかし、具体的にはどの経路を通って皮膚に作用するのかや、その作用機序の詳細についてはまだ明確に解明されていません。

今後の研究により、経口摂取されたスフィンゴ脂質の代謝経路や組織への到達経路、そしてその作用機序についてより詳細な理解が進むことが期待されます。これにより、スフィンゴ脂質を含む成分が皮膚改善に果たす役割について、より深い洞察が得られるでしょう。

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引用:日本栄養・食糧学会誌

監修

江口  文陽
江口  文陽教授
1965年群馬県生まれ、東京農業大学大学院農学研究科博士後期課程修了(博士)、日本学術振興会特別研究員、東京農業大学非常勤講師、高崎健康福祉大学助教授、教授を経て2012年4月東京農業大学教授。同大学院指導教授、2021年4月より東京農業大学学長に就任

出身学校
1984年04月 - 1988年03月 東京農業大学 農学部 林学科(林産学コース) 卒業

取得学位
東京農業大学 - 博士(林学)

学内職務経歴
2012年04月 - 継続中 東京農業大学 地域環境科学部 森林総合科学科 教授
2016年04月 - 継続中 東京農業大学 (その他の組織) 東京農業大学「食と農」の博物館 館長
2021年04月 - 継続中 東京農業大学 学長

所属学会・委員会 等
1985年04月 - 継続中 日本木材学会
1988年06月 - 継続中 日本きのこ学会
1995年04月 - 継続中 日本炎症再生医学会
1995年04月 - 継続中 日本農芸化学会
1995年05月 - 継続中 応用薬理研究会