食事性グルコシルセラミドの機能性②

食事成分としてのグルコシルセラミドの有用性は様々な研究から示唆されていますが、実際には食事成分として摂取したグルコシルセラミドは消化管ではほとんど吸収されないという研究報告もあります。

これはグルコシルセラミドが代謝の過程で変化する分子構造的な問題と代謝に用いられる酵素活性の低さによるものと考えられています。

グルコシルセラミドは、細胞膜の構成成分であり、皮膚の保湿やバリア機能に重要な役割を果たしています。
食事から摂取することで、皮膚の健康や美容に有益な効果が期待されています。
しかし、グルコシルセラミドは消化管でほとんど吸収されないという研究報告もあります。

これは、グルコシルセラミドの分子構造が消化酵素によって変化し、吸収されにくくなることや、グルコシルセラミドを代謝する酵素の活性が低いことが原因と考えられています。
したがって、食事成分としてのグルコシルセラミドの有用性を高めるためには、消化酵素に対する安定性や吸収性を向上させる方法が必要です。

様々な研究から、グルコシルセラミドの形態や摂取量、摂取タイミングなどによって、消化管での吸収率や皮膚への到達率が異なることが示唆されています。
これらの知見をもとに、最適なグルコシルセラミドの摂取方法を探求することが今後の課題です。

食事性グルコシルセラミドの機能性

引用(PDF):明治大学農学部研究報告

監修

江口  文陽
江口  文陽教授
1965年群馬県生まれ、東京農業大学大学院農学研究科博士後期課程修了(博士)、日本学術振興会特別研究員、東京農業大学非常勤講師、高崎健康福祉大学助教授、教授を経て2012年4月東京農業大学教授。同大学院指導教授、2021年4月より東京農業大学学長に就任

出身学校
1984年04月 - 1988年03月 東京農業大学 農学部 林学科(林産学コース) 卒業

取得学位
東京農業大学 - 博士(林学)

学内職務経歴
2012年04月 - 継続中 東京農業大学 地域環境科学部 森林総合科学科 教授
2016年04月 - 継続中 東京農業大学 (その他の組織) 東京農業大学「食と農」の博物館 館長
2021年04月 - 継続中 東京農業大学 学長

所属学会・委員会 等
1985年04月 - 継続中 日本木材学会
1988年06月 - 継続中 日本きのこ学会
1995年04月 - 継続中 日本炎症再生医学会
1995年04月 - 継続中 日本農芸化学会
1995年05月 - 継続中 応用薬理研究会