動物を使用した(in vivo)研究で、グルコシルセラミド配合飼料による大腸線種の発生抑制効果が報告されたことから、動物生体内での代謝状態の確認も行われています。
グルコシルセラミド配合飼料を摂取したマウスの糞中脂質を分析したところ、グルコシルセラミドの代謝産物であるセラミドやスフィンゴイド塩基が確認できました。このことからグルコシルセラミドは腸内酵素や腸内菌叢の働きによって分解されていることが示されています。
分解されたグルコシルセラミド(スフィンゴ塩基)が腸管に吸収されているかをマウスの肝臓から確認をしましたが検出されませんでした。そのためスフィンゴイド塩基は腸管に吸収されないか、もしくは別の形態に変化していると考えられています。
この研究は、グルコシルセラミドが健康に与える潜在的な効果を探るものであり、今後の研究でグルコシルセラミドの効果がより詳しく解明されることが期待されています。
また、グルコシルセラミドは腸内菌叢の働きによって分解されるため、腸内環境に影響を与える可能性もあるとされています。
そのため、腸内環境についても検討が必要となります。
さらに、今後はグルコシルセラミドを含む食品やサプリメントの安全性についても、十分な評価が必要となります。
引用:オレオサイエンス